遺産分割とは?遺産の分割方法や手続きの流れと親族とトラブルになった際の対処法を解説

遺産分割とは、亡くなった方(被相続人)の財産を相続人の間で分ける手続きのことです。遺産分割は、相続人全員が合意し、円満に進めることが理想ですが、しばしば意見の相違が生じることがあります。一度意見の対立が発生してしまうと、その後の修復が難しく手続きが進まなくなってしまいます。そのため、遺産分割について正しい知識と手続きを理解することが重要です。

遺産分割とは?遺産の分割方法や手続きの流れと親族とトラブルになった際の対処法を解説
菊地 正志

この記事のライター

菊地 正志

江戸川葛西相続法律事務所の代表弁護士。第一東京弁護士会所属。株式や不動産の遺産分割や相続トラブルを得意とする。全弁護士の1%以下しかいない弁護士、税理士、会計士準会員の「トリプルライセンス」を保有している。小学生の頃に水球を始め、そこで培ったタフな交渉力が強み。明治大学法学部卒業・明治大学法科大学院卒業。

遺産分割とは

遺産分割とは、亡くなった方(被相続人)の財産を相続人の間で分ける手続きのことです。遺産分割は、相続人全員が合意し、円満に進めることが理想ですが、しばしば意見の相違が生じることがあります。一度意見の対立が発生してしまうと、その後の修復が難しく手続きが進まなくなってしまいます。そのため、遺産分割について正しい知識と手続きを理解することが重要です。<br />

遺産分割とは、亡くなった方(被相続人)の財産を相続人の間で分ける手続きのことです。遺産分割は、相続人全員が合意し、円満に進めることが理想ですが、しばしば意見の相違が生じることがあります。一度意見の対立が発生してしまうと、その後の修復が難しく手続きが進まなくなってしまいます。そのため、遺産分割について正しい知識と手続きを理解することが重要です。

遺産分割の4つの方法

現物分割

現物分割とは、遺産をそのままの形で分割する遺産分割方法です。不動産、現金、株式などを実際の物として相続人に分けることができます。この方法は、遺産の形を変えずに分けるため、シンプルですが、例えば土地が1筆の場合、どのような区割りで分割するか争いが生じるなど、公平な分割が難しい場合もあります。

分割方法が難しい不動産や株式の遺産分割についてはこちらの記事もご覧ください。

代償分割

代償分割は、相続人の一部が遺産の全体または一部を取得し、他の相続人に対してその代償として現金などを支払う遺産分割方法です。例えば、長男が不動産を取得し、次男にはその代償として現金を支払う場合です。代償分割では、代償としていくらの現金を支払うかが重要になります。支払う金額は、相続人の一部が取得する遺産をいくらで評価するかの問題です。

弁護士は財産評価の専門家ではなく、財産評価は別途税理士や公認会計士に依頼することがほとんどです。江戸川葛西相続法律事務所には弁護士、税理士、公認会計士準会員のトリプルライセンス所有者が所属しているのでワンストップで解決できます。

換価分割

換価分割は、遺産を売却して現金化し、その現金を相続人で分ける遺産分割方法です。不動産や株式などを市場で売却し、得られた現金を相続人で公平に分配することができます。この方法は、思うように売却が進まない、売却金額が事前にわからないというリスクがあります。

共有分割

共有分割は、遺産を相続人全員で共有する遺産分割方法です。不動産などを相続人全員の共有名義にすることで、分割を避けることができます。ただし、共有状態が続くと将来的な管理や処分が難しくなることがあります。

遺産分割の手続きの流れ

遺言書の有無を確認する

遺産分割の第一歩は、被相続人が遺言書を残しているかどうかを確認することです。遺言書がある場合、その内容に従って遺産を分けることになるため、遺産分割協議が不要になります。

遺言書がある場合:遺言書に従って遺産分割する(遺言執行)

遺言書が存在する場合、その遺言に基づいて遺産分割をします。遺言執行者が指定されている場合、その人が遺産分割を進めます。

遺言書がない場合など:遺産分割協議で合意した内容を遺産分割協議書にまとめる

遺言書がない場合、相続人全員で遺産分割協議を行います。遺産分割協議がまとまったら、その内容を遺産分割協議書として文書化し、全員が署名・押印します。

遺産分割協議の具体的な進め方や遺産分割協議書の書き方についてはこちらの記事をご覧ください。

遺産分割協議がまとまらない場合:遺産分割調停を申し立てる

遺産分割協議が合意に至らない場合、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることができます。調停委員が仲裁に入り、遺産分割協議についての合意を目指します。

遺産分割調停が不成立となった場合:遺産分割審判が行われる

調停でも遺産分割について合意が得られない場合、裁判所が遺産分割審判を行います。審判では裁判官が法に基づいて遺産分割の方法を決定します。

遺産分割でよくあるトラブル

不動産の分割方法について意見が対立している場合はどうすれば良いですか?

不動産の遺産分割で意見が対立する場合、誰が不動産を取得するか、不動産を取得しない相続人は不動産を取得する相続人から対価としていくら支払ってもらえるか(代償分割)が問題になることがほとんどです。誰が取得するかについては、これまでその不動産を誰がどのように使っていたか、これからはどのように使うのかが考慮されます。次に、不動産を取得しない相続人がいくら支払ってもらえるかは、不動産の価値をどのように評価するかの問題であり、不動産の評価結果によって金額が大幅に上下します。江戸川葛西相続法律事務所では、不動産取引の専門家である宅建士が所属し、不動産が相続財産に含まれる遺産分割を多数取り扱った経験のある弁護士が所属しています。

株式の分割方法について意見が対立している場合はどうすれば良いですか?

株式の分割で意見が対立する場合も、不動産の相続と同じく、誰が株式を取得するか、取得しない相続人は株式を取得する相続人から対価としていくら支払ってもらえるか(株式の評価)が問題となります。株式の評価は税理士または公認会計士の専門分野であり、江戸川葛西相続法律事務所ではワンストップで対応可能です。

遺産分割協議はやり直しできますか?

遺産分割協議は、相続人全員が合意すればやり直すことが可能です。ただし、一度成立した遺産分割協議をやり直す場合は、相続人全員が同意し、新たな遺産分割協議内容を遺産分割協議書として再度作成した上で全員が署名・押印する必要があります。一度成立した遺産分割協議をやり直す合意を相続人全員から取り付けるのは簡単なことではありませんが、江戸川葛西相続法律事務所では、多数の遺産分割事件を取り扱った経験から、どのような話をもちかければ遺産分割協議のやり直しに応じてくれるかを相続人の属性等から判断して交渉することが可能です。

遺産分割トラブルは弁護士に相談するのがおすすめ

遺産分割は法律や手続きが複雑であり、トラブルが生じやすい分野です。意見が対立してしまうと修復が難しく解決までに時間がかかりますし、不動産や株式を誰が相続するか、いくらで評価をするかは専門的判断が必須です。そのため、専門知識を持つ弁護士に相談することが最善の解決策となります。江戸川葛西相続法律事務所では、弁護士だけでなく税理士や公認会計士という国家資格の立場で、あらゆる視点から適切なアドバイスを提供し、スムーズな遺産分割をサポートします。

遺産分割は法律や手続きが複雑であり、トラブルが生じやすい分野です。意見が対立してしまうと修復が難しく解決までに時間がかかりますし、不動産や株式を誰が相続するか、いくらで評価をするかは専門的判断が必須です。そのため、専門知識を持つ弁護士に相談することが最善の解決策となります。江戸川葛西相続法律事務所では、弁護士だけでなく税理士や公認会計士という国家資格の立場で、あらゆる視点から適切なアドバイスを提供し、スムーズな遺産分割をサポートします。

まとめ

遺産分割は、相続人間での円満な話し合いと適切な手続きが重要です。遺産分割の方法や手続きの流れを理解し、トラブルが生じた際には専門家の助言を受けることで、スムーズに進めることができます。お困りでしたらご遠慮なく、弁護士、税理士、公認会計士準会員のトリプルライセンスが所属する江戸川葛西相続法律事務所にご連絡ください。<br />
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遺産分割は、相続人間での円満な話し合いと適切な手続きが重要です。遺産分割の方法や手続きの流れを理解し、トラブルが生じた際には専門家の助言を受けることで、スムーズに進めることができます。お困りでしたらご遠慮なく、弁護士、税理士、公認会計士準会員のトリプルライセンスが所属する江戸川葛西相続法律事務所にご連絡ください。

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