遺産分割調停は弁護士なしだとリスクが高い!

遺産分割において、相続人間で意見がまとまらない場合、「遺産分割調停」を利用することが一般的です。しかし、調停手続きに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。本記事では、遺産分割調停の基本から、弁護士をつけるメリットや費用、調停の流れについて詳しく解説します。

遺産分割調停は弁護士なしだとリスクが高い!
菊地 正志

この記事のライター

菊地 正志

江戸川葛西相続法律事務所の代表弁護士。第一東京弁護士会所属。株式や不動産の遺産分割や相続トラブルを得意とする。全弁護士の1%以下しかいない弁護士、税理士、会計士準会員の「トリプルライセンス」を保有している。小学生の頃に水球を始め、そこで培ったタフな交渉力が強み。明治大学法学部卒業・明治大学法科大学院卒業。

遺産分割調停とは

遺産分割調停とは、家庭裁判所が相続人間の遺産分割に関する意見の対立を解消するために設ける手続きです。中立な調停委員が間に入り、話し合いを進めます。調停では次のような特徴があります。
・非公開で進められる
・調停委員が公平な立場でサポート
・話し合いによる合意形成を重視
合意が成立しない場合は、「遺産分割審判」という裁判手続きに移行します。
(裁判所「遺産分割調停」https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_12/index.html

遺産分割調停は弁護士なしだと不利になる

遺産分割調停は一見シンプルな手続きに思えますが、法的な知識や交渉力が必要な場面が多くあります。弁護士をつけずに進める場合、以下のような不利が考えられます。

遺産分割調停は一見シンプルな手続きに思えますが、法的な知識や交渉力が必要な場面が多くあります。弁護士をつけずに進める場合、以下のような不利が考えられます。

1.法的権利を十分に主張できない

相続分や遺留分に関する知識が不足していると、権利を適切に守ることが難しくなります。

2.相手側に弁護士がついていると対応が難しい

専門家がついている相手に対し、自力で交渉するのは負担が大きく、不利な条件を受け入れてしまう可能性があります。

3.手続きや書類準備でのミス

必要書類の不備や主張の準備不足が原因で、調停がスムーズに進まないことがあります。

遺産分割調停に弁護士をつけるメリット

弁護士をつけることで、以下のようなメリットがあります。

弁護士をつけることで、以下のようなメリットがあります。

1.法的サポートを受けられる

相続法に基づいた適切なアドバイスを受けられるため、自分の権利を守ることができます。

2.交渉を一任できる

弁護士が代理人として調停に出席し、適切な交渉を行うことで、精神的な負担が軽減されます。

3.手続きがスムーズに進む

必要な書類の準備や申請手続きを弁護士がサポートするため、手続きのミスが減り、スムーズに進行します。

遺産分割調停や遺産分割審判で遺産分割の合意を形成する流れ

遺産分割調停の流れは以下の通りです。

遺産分割調停の流れは以下の通りです。

1.申立て

家庭裁判所に調停を申し立てます。必要書類や手数料を準備します。

2.調停期日

調停委員が出席し、相続人間の話し合いを進めます。複数回行われることもあります。

3.合意成立

双方が合意に達すれば調停成立となり、調停調書が作成されます。

4.審判に移行(合意できなかった場合)

合意に至らない場合、裁判所が遺産分割の方法を決定する「審判」に進みます。
(参考:裁判所「遺産分割調停手続のご利用にあたって」 https://www.courts.go.jp/nagoya-f/saiban/tetuzuki/isan/riyou.html

遺産分割調停の弁護士費用

弁護士費用は案件の規模や内容によって異なりますが、以下が一般的な相場です。
 1.相談料:30分5,000円~10,000円程度
 2.着手金:20万円~30万円程度
 3.報酬金:成功報酬として得られた利益に応じて計算
(相続会議「相続・遺産分割の弁護士費用はいくら? 誰が払う? 相場や払えない時の対処法も解説」https://souzoku.asahi.com/article/14333351
費用については事前に弁護士と相談し、見積もりをもらうことをおすすめします。

まとめ

遺産分割調停は、相続人間の意見がまとまらない場合に役立つ制度です。ただし、法的な知識や交渉力が必要なため、弁護士をつけることで大きなメリットが得られます。専門家のサポートを受けることで、自分の権利を守りながらスムーズに手続きを進めましょう。

遺産分割調停は、相続人間の意見がまとまらない場合に役立つ制度です。ただし、法的な知識や交渉力が必要なため、弁護士をつけることで大きなメリットが得られます。専門家のサポートを受けることで、自分の権利を守りながらスムーズに手続きを進めましょう。

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